Amosapientiam

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栃木県足利市高年層の発音・アクセント・イントネーションは東京若年層と多少違うっぽい?

三行説明

  • 足利弁は西関東方言に分類されるから、音声面ではほとんど東京と同じだと思ってたよ
  • でも、足利の高年層の親戚と東京の若者で違うところも結構ある気がしているよ
  • 年齢の差か地域の差かわからないよ

    前書き

私の祖母は、両毛地方東部の栃木県足利市渡良瀬川南岸地域の出身である。 関東の言葉は一般的には西関東方言と東関東方言に分類される。 西関東方言は東京・埼玉・群馬の方言を含む分類であり、東関東方言は栃木弁や茨城弁などの、無アクセント方言、いわゆる「尻上がり調」の方言である。 足利はこの2方言分類の境界付近にあるが、地理上ぎりぎり西関東方言地域に属し、東関東方言地域と隣接するとみなされている。それゆえ私は、足利弁は語彙や文法については東京都心部と多少の隔たりはあっても、アクセントやイントネーション、発音の癖については都心部のものと大きく違わないと信じて疑ってこなかった。

しかしここ数年、家族や足利の人たちから離れ東京で生活する日数が長くなるにつれ、東京の若者言葉と足利の高年層の言葉は音声面でも違いがあるような気がしてきた。そこで、足利の高年層の私の家族や親戚たちの言葉について、筆者が気づいた音声面での東京ことばとの違いをいくつか列挙してみる。

この違いが年代差なのか地域差なのかわからないので、東京vs足利、もしくは若年層vs高年層ではなく、東京若年層vs足利高年層で表記を一貫する。

イントネーション

文の上昇調の多用

心配を表すときや嘆きを表すときなどに多用される。

「それがどんぐらい難しいか普通の人にはなかなかわからないみたい」

東京若年層
足利高齢層
「ど」「ふ」「な」「わ」は、前の部分の最後よりもさらに低い高さから始まる

アクセント

平板名詞が尾高のように発音されうる

栗・渋谷・干潟・ジャルジャル*1などの名詞は、東京若年層は平板に発音する。しかし、これらを足利高年層は尾高にも発音する。

ジャルジャルが出てるよ」

東京若年層
足利高齢層

名詞の最後が長母音で終わっているときに、平板名詞が-1型名詞のように発音されうる。

「学校」のように、最後が長母音で終わっている単語については、東京の若年層がもっぱら平板型で発音する名詞が、足利の高齢層では−2型(後ろから2番目が高く、一番後ろが低い形)にも発音されうる

東京若年層
足利高齢層

発音

機能語の弱化

文頭の「それで」が[sɵe] (そえ〜すえ)くらいに発音されたり、文頭の「だから」が「daɰa」(だぁ)くらいに発音されたりする

「だめ だめだ(って言われた)」がdameddamedaのように、母音が落ちて子音が内破されることもある。

終わりに

東京からほど近い関東のうちでもこれだけ発音の異なるところがあるのだなあ... 日本各地の音声現象、もっと記録されてくれ〜

*1:お笑い芸人のコンビ

2021年の振り返り

2022年になったので昨年の振り返りを分野別にしていきます。 総合して、去年は自律的な働き方の必要性に気づき、会社内での着実な経験の積み重ねを志向し、知人たちとの密な交流に舵を切った一年でした。 一昨年までは華やかな成果や対外的なアウトプット、幅広い人間関係などを目指していたので、かなり方向性の変化した一年となりました。

働き方

自律したnodeとして振る舞えるようになること、安心して仕事を振れる労働者になることの重要性に気づいた年でした。タスクを割り振る人にとって、進捗をポーリングしたり、タスク量を自分で調節して投げ直したりしなければならないのは手間です。特に割り振る側の人は1 : nで仕事の割り振りをしがちなので、仕事を割り振る際にそのような配慮が強く必要だとコストが高くなってしまいます。割り振られる側が今どの仕事を引き受けられるかを自分で判断して、現在の進捗状況を共有したり、自分のタスクに遅れがあるからこのタスクをこう調整すべきと提案したりなどの行動を自分からpush型に行うことで、このコストを下げ、いい意味で扱いやすい労働者になれるという考えに至りました。自分の置かれている状況を他人に任せず、自分で自分の状況に対するガバナンスを効かせるイメージです。 部分的にはそのような自律した振る舞いを身に付けられた気がします。今年はそれを負荷なく、自然体で、安定してできるようになるのが目標です。

磨いた知識

  • cloud native 関係の知識 (安定して向上?)
  • 会社のドメイン知識 
  • 社内問い合わせ対応スキル (割と磨かれた)
  • 自分から会議を入れたり人を巻き込んだりしていく能力(発展途上?)

全体的には、プログラミングとかIT系のスキル単独ではなく、業務コミュニケーションや主体的な振る舞いなど、いわゆる「社会人スキル」のような能力が全般的に向上した気がしています。

人間付き合い

一昨年の10月あたりから性別や年齢をネット上で隠さないようになったのですが、それによっていろんな人と繋がりやすくなりました。 ネット上で長年知り合いだった方や、twitterやdiscordで最近知り合った方と物理で会う機会も増え、交友関係がまたいっそう広がった感があります。今までの友人たちとともに、今年新たに知り合った方々にも大いに助けていただきました。色々な話に巻き込んでもらい、人生経験としても大いに得るものがありました。 特に去年は年下の知り合いが増え、年長の知人・友人としての適切な振る舞いを考える機会をたびたび与えていただきました。

その他

  • 総額40万円費やした自転車が盗まれました。大変悲しい。
  • 体重がかなり増えてしまってよくない。戻す。

総括

全体的に、ふわふわした人間から等身大で地に足がついた人間にシフトできつつあるなあと思います。頑張りとか体調とかのバランスを見ながら、労働と生活が持続可能である実感を確実なものにしていきたいなと思っております。 皆様方におかれましては、2021年もゆーちきをよろしくお願いいたします。

ゆーちきがやりたいことリスト

やりたいことが多すぎて何にもなれない。というか興味を持っているものが多すぎて何に興味を持っているかも覚えきれない。 そこで興味を持っていることのリストを外部化して楽になろうと思い、一覧してみる。

分野違いの方にもそれが何であるかわかるために、それぞれの項目には分野外の人に向けた簡単な紹介も添える。

Computer Science, 論理学、数学基礎論

位相を復習する

たぶんすっかり忘れている。

位相(トポロジー)とは、「何と何がつながってて、何と何がつながってないか」みたいな概念を、具体的な距離とかによらずに議論する分野... だと思う。 抽象的な概念にわかりやすい気持ちを一つ持ってきてとりあえずそれで説明できないのは、正確性を期するためではなく、私の腹落ちが足りていないからである。悲しい。

圏論を理解する

数学的な概念を定義したり、色々な概念に共通する構造を抜き出して抽象化して書いたりするために幅広い数学分野で使われる道具として集合論圏論がある。

集合論では、一つ一つの要素と、要素の集まりという二者に注目して概念を整理していく。 一方圏論では、モノ同士の関係性をベースに概念を整理していく。

個人的なイメージでは、集合論では概念を個々の要素という「実装詳細」に分解し議論するのに対して、 圏論では実装詳細的なところに立ち入らないで議論ができるようになるのだと思っている。が、まだわかってないのでわからない....

参考: 圏論は数学をするための「高級言語」

領域理論を理解する

プログラミング言語のモデル論的意味論をきちんとやろうとするとこういう整理の仕方をするといい、と言った何かであるというざっくりとした理解しかない。 多分先に圏論の初歩と、位相の直感を復活させなければ議論が全く追っていけなさそう。

モデル論を理解する

かなり非形式的かつアヤシイ解説をしてしまうと、成り立って欲しい文のリストがあるとき、それが全部正しい文になるような状況をその文のリストのモデルという。 この文とモデルの関係や、モデルがどう振る舞うかなどを調べる学問がモデル論.... だと思っている。 ここら辺は理解しておかなければならなかったはずなのにわかっていない...

ノミナルセットを理解する

形式言語では「名前」がよく出てくる。プログラミング言語に絞ると関数名、変数名、クラス名... 形式言語を論じるとき、「どこでも使われてない新しい名前を命名すると」とか「この名前が出てきた箇所を探して、この値に書き換えると」みたいな操作がよく行われる。 その名前について議論する話だと思っている。

基礎論の標準的な入門教科書を通しなおしてみる

数学基礎論とは、IT系の例えをすると数学をするときのインフラ担当の学問だと思っている。 数学をきっちり安心して議論するために、厳密な定義とか、意味付け、共通抽象ライブラリを定めていくみたいなところを詰めていくところがコアにあり、そこから発展した技術も含む、みたいなイメージ。

自然言語

韓国語が読めるようになる

ニュースの見出しが読めたり読めなかったりする程度。本をスラスラ読める友人がおり、大いに刺激されている。

韓国語は日本語と同じく漢語が大量に流入しているため、発音は若干違えど共通する語彙がそれなりにある。ので、その力に頼ってほんのちょっと読むことができる。 しかし、韓国語本来語とか、動詞の活用とかを全く覚えていないので語彙を増やすことが必要。 さらにハングル一文字一文字を読む速度も遅いので、慣れも足りない。

韓国語の記事をたくさん読むのを目標にして、その中で知らない文法事項とかを調べていくと良さそうな気がしている。

中国語が読めるようになる

何も読めない。読めたい。 おそらく基礎文法知識が足りないので文法書を通すところから。

英語のリスニングをする

動画のリスニングをした結果、30秒の動画を何回も聞き返して3~4箇所くらい聞き取り間違いがあっ。最近英語を耳で聞く機会がめっきり減ったので、字幕なしで英語のセミナーや動画を見るのがキツくなっている恐れがある。改善したい。

ラテン語の読解速度を向上させる

辞書をひきながらタラタラやっと読める程度。スラスラ読めるようになりたいが、多分文法よりも語彙力の問題な気がするので語彙を増やす必要がある? テキストリーディングを全然してないのでそれも問題。

プログラミング・IT エンジニアリング系

atcoder参加を補助するCLIコマンドを作る

インターネット通信周りと、CIパイプライン組むのと、Golang使ってみるのと、ちょっと複雑なCLIコマンド作ってみることの練習が目的。

プログラムはちょいちょい書き換え書き足しし続けるので、ちゃんと動いているかどうかを書き換えるたびに確かめる、「自動テスト」というものがかなり必要になる。 今保存されているバージョンがきちんと「テスト済み」のバージョンであることを確実にする仕組みをCIという。 Golangというのはプログラミング言語の一種。 CLIコマンドっていうのは、黒い画面に何か文字を書いてターンってエンターキーを押すと動く何かである。

CLIコマンドの構造部分はだいたいfixできた。 CIもできている。 が、サイトとの通信みたいなところを何も作っていない。

パブリッククラウドを使って DB + serverの何かを作ってみる

めちゃめちゃざっくりいうと、パブリッククラウドというのはサイトとかを動かすためのコンピュータを貸し出すサービスである(めちゃめちゃざっくり)。 コンピュータをそこから借り、そのコンピュータの上に自分が動かしたいwebアプリを載せたい。 DBとは、アプリの利用者が入力した情報を覚えておく部分である。 その場その場で流れてしまうアプリと比べて、以前の情報を保持しなければならないアプリは考えなければならないことが増えると思うので、DBの絡んだアプリの設計を趣味で経験しておきたい。 ただ、たくさんのアクセスに耐える(スケール)などはあまり考えるつもりはない

ここら辺の知識は多分業務理解を深める上ですごく役に立ちそう。作る題材は決まっているので、あとはどう時間配分してここにリソースを割くかだけ...

GitOps, 標準的な CI CD with Kubernetes体勢を自前で組んでみる

Gitとは、プログラムのソースコードのバージョンを管理する仕組みである。 Gitベースで(自動化された)作業の流れを構築する取り組みをGitOpsという。 CDとは、ざっくりいうとソースコードを更新してからアプリをサーバー用コンピュータにダウンロードして動かすまでの流れを自動化することである。 ここら辺をKubernetesという技術を活用しながらやってみたい。

上のパブクラ使ってみたい案件と一緒に行うのがいいかなあと思っている。

自宅サーバー運用の経験を積む

上であげたような自動化技術を使いこなせるのは至上命題なのだが、自動化されていない苦労を積んでおくことも重要な気がしている。 パブリッククラウドVM、docker image, kubernetes, ansibleなどの技術を使わずに、自前で頑張ってみる経験が必要?

その他

カラオケがうまくなる

曲によってはDAMで93点くらいは取れる。

カラオケ点数

95点超くらいになりたい。

ぬかどこをいじる

ぬかどこは毎日かきまぜかきまぜる必要があるので、必要な工数はそれなりに大きい。かき混ぜをサボるとぬかどこが死んでしまうので、ここは落とせない。

自転車を漕ぐ

meridaのscultura 4000 discという自転車を買った。 輪行してヒルクライム(舗装された坂道を登るなど)したり、サイクルイベントに参加したりしたい(が、全然自転車に乗れていない...)

美容

  • ダイエットしたい
  • 服は買いすぎなので控える

すでに満足しているものたち

自炊

それなりにレパートリーが増えたのでまあまあ満足。 コスパの追求とか、自炊だけで回すとかの発展ルートがあるが、そこまでは目指さない。

部屋環境改善

花を飾って、お香を焚いて、好みのヘッドホンで音楽を聞いている。もう結構満足。

コミュ力改善

この4年くらいでだいぶ友達が増えた。各位にはゆーちきにかまっていただいて大変感謝している。 精神的に参っている友達の憂さ晴らしに付き合う程度の度胸も身につけた。 フッ軽さを向上させて、色々なところに気軽に首を突っ込めるようになった。 作業手順書・作業ログ・調査報告書を書くスキルも向上した。

発展としては、チームビルディングとか、よそと折衝するとか、営業をかけるなどのスキルがあるはずだが、とりあえず近々のやりたいことリストからは落とす。

手書き文字を綺麗にする

大学入ってから一貫して練習してきた文字だが、なんとか人の読める文字が書けるようになってきた気がするので、やらなきゃならないことリストからは落とす。

服装改善

この1年くらいで洋服の基本的な温度感はわかった。おしゃれプロになるつもりはないのでもう十分。

言語学

形式言語理論とか、生成文法とか、音声論・個別言語の音韻論とか。基礎的なところをさらったので満足している。

英語については 英語の発音について概説する - Amosapientiam である程度アウトプットは満足してしまった。 言語史はラテン語と日本語に興味があるが、それ以外はあまり興味なし。

あとは個別言語の音韻論とかを語学やってくうちちに調べていく感じかなあ。

感想

こんなに色々興味持つのバッカじゃないの!?体は一つしかないし時間とお金は有限なんですよ!!! なんとか優先順位をつけてやっていきたい...

2020年(とその前3年間)の振り返り

今まで振り返りブログをつけていなかったのですが、今年から付け始めようと思います。 今まで書いていなかった分、今までの4年くらいをまとめて振り返ってしまいたいと思います。 ちょうど4年ほどまえに人生の大きな方針転換をして現在の自分があると思うので、そこから始めるとキリが良いと思うからです。

生活・態度

2017~2018

対人関係・コミュニケーション・アウトプット

この頃から交流関係を広く保つこと、自分をなるべくオープンにしていくこと、コミュニティに自分をtuneすることを意識し始めました。 型理論や言語処理系周りの勉強会に顔を出すようになったのは多分この辺りからです。学術的なブログ記事を書き始めるようになったのも多分ここら辺から。Wikipediaの翻訳を始めたのもそう。アウトプットを増やしていきます。

大学〜院での訓練のおかげで資料を正確に読み解く力が上がり、趣味でやっていたC#の新規実装を追うタスクや、言語学周りの理解度も大幅に向上しました。 研究室では「よいプレゼンテーションの仕方」みたいなのをみっちり指導していただけたのですが、それにより文章アウトプットの精度が上がり、正確で、なおかつ必要に応じてバズる(=みんなに読みたいと思ってもらえて、他の人にオススメしたいと思ってもらえる)記事が書けるようになってきました。 勉強会で発表ができるようになったのも、この頃に発表の型みたいなのを理由付きで教え込んでいただけたからだと思います。(それを全部消化できているとは全く思いませんが、1割でも消化できていたらとても自分のためになっている気がします。)

ゆーちき2.0の礎はここら辺にあるように思われます。

広いコミュニティへ参加するようになったことや、情報の正しい「伝え方」みたいなものをみっちり教え込まれたおかげで、人生の目指す方向性も大きく変わってきました。 もともと社交的な方だったとは思っていますが、意識して社交性自体を重視するようになったのはこの頃かもしれません。

2019~2020

対人関係

以前は鋭く他者と議論し、真理を追求した先に見えてくる地平を追い求めることで理想の社会を建設できると考えていたのですが、今は違います。 「相手に情報や意見をぶつけるのは、相手の行動や思想を変容させることで相手と世界、自分の幸福度を高めるためである」というのを強く意識するようになりました。 「正論を一方的にぶつけて相手がそれを納得できなかったら、相手の手落ちでこっちに否はないだろう」みたいな態度は、上記の目的に合致していないことに(この歳でようやく)気づきました。 柔らかく、相手がなるべく受け入れやすい伝え方をする。どう伝えても相手は受け入れられなくてかえって意固地になってしまうだろうと思ったら、正しい意見だと思っていても言わない。そういうやり方が本当の意味で合目的的、合理的なのであって、幸福を達成できるやり方なのだろうと考え方が変わりました。

メンタルの安定

割と感情の浮き沈みが激しい方だったのですが、「良いパフォーマンスを出すためにメンタルチューニングをする」みたいなドライな割り切りが自分の中でできるようになり、だいぶ気持ちが楽になりました。 「精神が不穏だったら多めに寝て多めに食べてカラオケにいって人と遊ぶ」みたいな細かいreconcilation loopを回せるようになり、大崩れすることがなくなりました。

外見に気を使うようになる

2017年頃から続いていた「見せ方」「伝え方」「自己主張の仕方」の改善ですが、この頃に自分自身の外見についてひどく無頓着だったなあと気づきます。 「自分をどういう風に見せたいか」を意識していたのですが、その自己表現の手段として「自分の外見」を使ってこなかったのです。(これは僕の持論ですが、自己表現の手段として自分の外見を使うか使わないかは完全に個人の自由であると思っています。もちろん、現実問題として外見をある程度コントロールした方が周りからの覚えがいいとかいう話はあるかもしれませんが。)

自分の外見をコントロールする方法として

  • きちんと服を選ぶ
  • ちゃんとした美容院に通う
  • ダイエットする
  • 顔のスキンケアをする

などに気をつけるようになりました。

「きちんと服を選ぶ」については何から手をつけていいかわからない人が多いと思うのですが、僕は以下の要領で改善を進めました。

  • 服を着るならこんな風にという教育漫画を買い、服装についての一般的な知識を仕入れる (そこから!?)
  • 複数のファッション誌を読み比べて、自分の好きなファッション系統がどんななのかを自覚する。
    • 私は men's FUDGE という雑誌が自分の好みにあっていたようで、これを定期的に買うことに決めました。
    • ファッション誌は私にとってはファッション指南書ではなく、心ときめく服装がいっぱい乗ってる資料集みたいな感じに使っています。「自分はこれを見るとテンションが上がるんだなあ」というのを探し、自分の好みをはっきりさせていくのに使っています。その中で、「こういうアイテムがいいなあ」っていうのがあれば、それと同系統のアイテムを買ったりしています。
  • wear というアプリをインストール
    • いろんな人が自分の服装をアップしているアプリです。「こういう着こなしがあるのか!」とか、「こういう服装はちょっと自分の好みではないなあ」とか、服を見て好きか好きじゃないか判断する経験を作るのに良いなあと思っています。
    • 「これ買いたいんだけどこれと合うかな?」とかを調べるときに、購入する前に着合わせを検索してみて好き嫌いを判断するのにも使えます。

個人的にはファッションに関するインプットとアウトプットを増やして「自分をこう見せたい」「こう見せるにはこうすればいい」という理解が固まったおかげで、そのテーマに沿って洋服選びができるようになったのが一番大きな収穫かなあと思っています。

一人暮らし・自炊を始める

生活をブラックボックスにしておいてはいけないと思い、一人暮らしを始めました。 始める前はうまく回せるか不安でしたが、始めてしまえば案外どうにかなるものですね。

料理に関しては

  • スケールしやすく
  • 手間をかけすぎず
  • 自分が美味しいと思う

の3点を重視して作っています。凝りすぎると失格で、手を抜きすぎると失格で、要はバランスです。 人によっては「凝れば凝るほど、完璧に近づければ近づければよい」という自炊料理観を持っている方もいらっしゃると思うのですが、私は違います。 小さい頃から見てきた祖母や母の「働きながら六人家族の料理を毎食作る」という姿に強烈な憧れを持っており、それが僕の理想です。そのためには凝りすぎたり、肉体的・心理的リソースを割きすぎてはいけないのです。(むずかしい...)

部屋ではお香を焚いたりお花を飾ったり紅茶を入れたりして、小さく品の良い暮らしを志向しています。

学問・技術

言語学

信頼できる出典に当たる重要性を(やっと)真の意味で理解した結果、ネット上で読める論文の断片やまとめ記事などに頼らずに紙の出版物を読み込むようになりました。 これによって新たに得た知識が大幅に増えたのはもちろん、既存の知識にも正確な裏付けがつき、どう確かさが保証されているのかなどの知識が身につきました。 下記のCSとの絡みで、幅広い興味の中でも形式言語理論への興味が強くなっていきました。

自分の興味が音声学・形式言語理論・歴史言語学・方言記述の4つに定まりました。

英語の発音について概説する - Amosapientiam を書いて、そこそこバズったのも、理解の精度が上がったからですね。

Computer Science / Information Technology

型理論・論理学・基礎論・依存型・形式言語理論まわり

F*(F Star)の複雑な型システムの何が嬉しいのか? - Amosapientiam という記事を書いて、界隈でプチバズったりしていました。

ここら辺は大学や研究室での指導がなかったら全く興味を持てていなかったと思います。分野との出会いに感謝です。 基礎論周りは「その上で色々作業ができる枠組みをきっちり作る」作業としてすごく惹かれました。物事の根源を探求したいみたいな興味とも合致したのでしょう。 型理論とか依存型周りの「人間のやっている思考を都合よくモデル化し、自動化し、工数を減らしてかつミスを排除する」みたいなところにもロマンを感じました。

Cloud Native

ここら辺も仕事で携わらなければ全く興味を持てていなかったと思います。分野との出会いに感謝です。 CI/CDとか、metrics周りとか、毛色は全く違えどこちらも上記と同じで「その上で色々作業ができる枠組みをきっちり作る」「人間のやっている作業を都合よくモデル化し、自動化し、工数を減らしてかつミスを排除する」に当てはまる話なんですよね。最初のうちはあまりピンときていませんでしたが、この二つの共通点に気づいた時は声が出てしまいました。 というか僕ですら見抜いていなかった僕の興味の根本を見抜いて、型理論をやっていた僕をCloud Nativeにぶちこんだ会社の偉い人たち頭よすぎる....

Docker, Go, Kubernetes, Terraform, Drone, Jenkins, Ansible, VM, etc. ここら辺はCloud Nativeな仕事に携われたおかげで理解が大きく向上しました。

2021年の抱負

やりたいことはいっぱいあります。残る一面は仕事の面なので、仕事にまつわるスキルを中心に伸ばしていきたいと思います。

コミュニケーション系

  • 遅延が見込まれるときに早めにアラートを上げる
  • 情報が足りないときに一人で悩まずにさっさと人を集めてヒアリングを行う
  • 手順予定書を負荷無くにまとめきり、実行中もログを残しまくる
  • 自分に情報を属人化させない

などです。これらは今まで改善してきて手応えがあり、これからも改善を続けたいと思っている分野です。

IT系

  • envoy, firebase, typescript, React など
  • managed k8sについての知識
  • k8sに対するさらなる深い理解
  • CI/CDを趣味で組んでみる経験

語学

  • 英語にもっと慣れる

「読めるけれど日本語文章の方が楽」というのが今の僕の英語レベルです。日本語と英語が同じくらいの負荷で読めるようになりたい。 リスニングや会話についてはてんで自信がありません。ここら辺も伸ばしていきたいですね。

一人旅行の経験

一人旅をした経験に乏しいんですよね...もっと経験を積んで、負荷無く旅行が組めるようになりたい。 海外旅行にも行ってみたいですね。 情勢によっては旅行周りは来年に持ち越しかもしれません。

総括

ハードスキル・ソフトスキル両面で、大きく成長した4年間出会ったと思います。 とりあえず私生活と対人関係改善は2020年まででだいぶやり切れた気がしています。 2021年もこの調子で成長したい。もっと素敵な自分になりたい。 今年も頑張りますので、みなさま暖かく見守っていただけると幸いです。

英語の発音について概説する

三行説明

  • アメリカ英語の発音について説明するよ!発音とかリスニングの役に立てばいいね!
  • アクセント・シュワー・リンキングや個別の母音・子音についての知識が重要だと思っている(ので幅広く説明する)よ!
  • 個人的に大事だと思っているところから順に説明していくし、大事だと思ってるトピックはなるべく網羅するよ!

目次

前置き

この記事の目的

アメリカ英語(General American、一般米語)の発音について概説します。英国英語やカナダ英語、オーストラリア英語などについては本記事では扱いません。 英語の発音に対する知識を耳学問的に仕入れておくことで、英語の発音やリスニング能力が向上したり、あるいは知識欲が満足したりなどの効用があると良いなあと思って記事を書いています。 自分が発音するときに正しい1発音を知らないと、発音が伝わりにくいのは納得しやすいかもしれません。 それに加えてリスニングするときにも正しい発音を知らないと、自分が聞こえてくるはずだと思っている音と実際に聞こえてくる音とのギャップに苦しむことにもなりそうです。 この記事がそれらで困っている人や、英語の発音に関してさらに知りたい人のためになることを願っています。

本記事は以下の方針で書かれています。

  1. アメリカ英語の発音について、重要かつ初歩的だと思うトピックをこの一記事で網羅する
  2. 個人的に重要だと思っているトピックから先に紹介していく
  3. 書籍やWikipediaへのリンクを貼って、この記事に書かれた話の真偽を確かめられるようにする
  4. 発音記号を使う
  5. 補助的にカタカナも用いる

4番の通り、本記事では発音記号を使います。 英語は綴りと発音の関係が複雑で、綴りのみから発音に対して議論することが難しいです。 そこで発音と表記法の関係がほぼ1対1である、発音記号による慣習的な表記法を使って発音を表していきます。

5番の通り、発音記号を読み慣れない読者や、発音記号上に現れにくい現象の説明のために補助的にカタカナも使用します。しかし本記事のカタカナによる表記法はそこまで精密ではなく、複数の異なる発音を区別できないことがあります。 また英語辞書などでは通常は発音記号を用いて発音2の区別が記載されています。そのため長期的には発音記号を用いた慣習的な表記法を身につけた方がおトクだと思っています。 本記事で書かれたカタカナは、それをそのまま日本語発音したものが英単語の発音であることは意味しておらず、あくまで「なるべく近い日本語の発音にあてはめて、なおかつなるべく一貫したルールで書いた」、なるべくうまく書こうとしたものにすぎないことをご留意ください。

想定読者

英語の発音について興味のある全ての日本語話者を対象にしています。 英語の発音についてカタカナ以上の知識が全くない人でも読めるように記事を書いています。 一方、すでに発音・リスニングの腕前がある人にとっては既知の内容が多いかもしれません。

筆者の英語力について

筆者に英語圏留学などの経験はなく、日常業務でも英会話をする仕事にはついていません。 英語経験は英語で書かれた技術に関するブログや公式ドキュメントなどを日常的に読む程度です。 しかし筆者は英語に言語学的な興味を持っており、英語の発音に関する知識がそこそこあります。

発音

全体的な話と、個別の母音、個別の子音についての話にわけて説明していきます。

全体的な話

個々の母音や個々の子音についてではない話を先にしていきます。

アクセントに関係する現象

アクセントとリズム

英語にはアクセント(ストレス)という概念があります。 日本語(共通語)にもアクセントの概念がありますが、英語と日本語のアクセントは仕組みが異なるので注意が必要です。 英語のアクセントとリズムについて理解するためには、日本語のアクセントとリズムとの違いを知るのが効果的だと思っています。そこで、まず日本語のアクセントとリズムについて説明します。

日本語のアクセントとリズム

日本語は高低アクセントというアクセントシステムを持っており、アクセントのある場所は

  • 高く

発音されます3。 また、日本語はモーラ等時性という性質を持っています。 モーラとは大体ひらがな一文字に対応する発音だと思えばそんなに間違いではありません。 モーラ等時性とは各モーラが同じ長さで発音されるという性質です。 たとえば

  • 「食べる」は「べ」にアクセントがありますが、「た」「べ」「る」は全て同じ長さで発音されます。
  • 「読み始める」は「め」にアクセントがありますが、「よ」「み」「は」「じ」「め」「る」は全て同じ長さで発音されます。

「何を当たり前のことを言っているんだ」と思われましたか?実は英語ではこれは成立しません。

英語のアクセント

日本語と違い、英語には強弱アクセントというアクセントシステムがあります。 英語では、アクセントのある母音は

  • 大きな声で
  • 多くの場合高く
  • 長く

発音されます。

たとえば

  • an apple /ən ˈæpl/ であれば 「アネァーポゥ」と発音され、
  • international /ˌɪn(t)ɚˈnæʃ(ə)nl/ であれば 「イナネァーシュノゥ」などと発音されます。

想定と母音の長さが違ったり、あるいは長い箇所が違ったりして驚かれた方もいらっしゃるのではないでしょうか?

「長く」と書きましたが、実はアメリカ英語では同じ母音でも環境によって長かったり短かったり長さが変動し、母音が長いか短いかで単語の意味が変わったりしません。このため、アメリカ英語は長さの概念がない、もしくは長さが一段階しかないと表現されます。(chronemeの項を参照のこと)

しかし「このような場合だったら通常はこのくらい長く・短く発音される」という傾向は確かに存在します。 例えば、pick /pɪk/ ピック の/ɪ/と、peak /pik/ ピークの /i/ は、まず発音されるときの口の構えが必ず異なるのですが、その上で、多くの場合/i/の方が長く発音されます。 一般にはそうなのですが、話し手が pickを強調したい場合 [pɪ:k] 「ピーク」のように長く伸ばして発音されることもあります。母音の発声方法の違いではなく長さだけを聞き分けの根拠にしていた場合、pickとpeakを聞き分けることができなくなってしまいます。ネイティヴにとっては発音されるときの口の構えの違いの方が言い分け・聞き分けに重要なのであり、長さの違いは状況に応じて自然とついてくるものにすぎないのです。

母音の長さはその母音自身の種類や後ろに続く子音の種類によって異なる傾向(母音の章で後述します)があり、またストレス等時性(こちらも後述します)の影響も受けてどんな文を喋っているかでも変わります。

アクセント周りの発音記号

ここで発音記号について軽く説明しておきます。

  • 「'」: その直後の音節にメインのアクセントがあることを意味します。つまり、その直後の音節一つが大きな声で、長く発音されます。
  • 「ˌ」: その直後の音節にサブのアクセントがあることを意味します。その直後の音節一つが大きな声で、長く発音されますが、メインのアクセントほどではありません。
  • かっこ:その中の音は、発音する場合・人もあれば、発音しない場合・人もあるということを表しています。
  • 「:」: 本来であれば「伸ばす音」「長い音」を意味していますが、上述のとおり慣習的な米国英語の発音表記法に関しては母音の長さは重要でないと考えられています。そのため辞書によっては母音にこの記号を書かない辞書もあります。

英語の発音の発音記号による表記法は辞書によっていくつかの流儀があるので、使用している辞書の注意書きなどを読んで記号の意味を判断してください。

英語のリズム (アクセントの等時性)

英語には日本語と違い、アクセントの等時性(ストレス等時性)という等時性があります。 これはアクセントのある母音同士がだいたい一定の間隔で発音されるという性質です。

以下はGettysburg演説の朗読のリンクです。

Colin Powell Reads Gettysburg Address - YouTube

We have come to dedicate a portion of... という文ですが、アクセントのあるところを大文字で書くとwe have COME to DEdicate a PORtion of ...になります。 リズム上は (we have) | COME to | DE di cate a | POR tion of ... というように次のアクセントの手前で区切れます。 | COME to | は二音節なのに対し、 | De di cate a | は四音節もあります。これをだいたい同じ長さで発音するために、アクセントのある音節どうしでもCOMEは比較的長めに、 DEは短めに発音されています。

アクセントのない母音の中和

アクセントのない母音は大きくない声で、短く発音されます。アクセントがある場面では母音は15種類くらいの区別がありますが、アクセントのないところでは区別がだいぶ失われて、多くの場合は次の5つ4の弱い母音のどれかに変化します。5 (母音弱化)

シュワー

/ə/ で表記される音で、「ニュートラルな母音」という表現をよくされます。 力なく口を開けて音を出します。私にとっては、ぼーっとしていて「あなた口開いているよ」と指摘されるときの口の形がだいたいこの形です。 大口を開けて「アー!」と言うでもなく、口を横に引っ張って力を込めて「イー!」と言うでもなく、唇を前に突き出して口をすぼめて力を込めて「ウー!」と言うでもなく、だらんと口を開けたときの構えです。

about /əˈbaʊt/ 「バウト」 obtain /əb'teɪn/ 「アブテイン」 salad /sˈæləd/ 「セァーラッド」 confirm /kənfˈɚm/ 「カンファーム

ハイシュワー

/ɪ/ で表記される音で、「イ」の音に近いのですが、それと比べて口を横に引っ張る力を弱めて発音される音です。「イ」よりの「エ」の音だと思ってもだいたい良さそうです。

naked /'neɪkɪd/ 「ネイキッド」 roses /ˈroʊzɪz/ 「ロウズィズ

r音性母音

/ɚ/で表記される音で、子音のrを母音として発音した音です。辞書によっては/ər/と書いてあることもありますが、これは「シュワーの後にrが来ている」ではなく、2文字でr音性母音一つを表しています。 シュワーと口の構えは似ているのですが、舌の構えがrの構えになります。具体的には、子音のr同様に以下の2通りのいずれかの舌の構えで発音されます。

  • 構え1: 舌先を口内の天井につけないように注意しながら舌を丸めることで、舌と口内の天井の間の空気の通り道を狭める
  • 構え2: 舌先を口内の天井につけないように注意しながら舌の根元を持ち上げて、舌と口内の天井の間の空気の通り道を狭める

grammar /'græmɚ/ 「グレァー」 harbor /'haɚbɚ/ 「ハー

どちらで発音しても良いようなのですが、私は構え2で発音しています。

/i/

口を強く横に引いた「イ」の音です。単語の最後か、すぐ後ろに子音を挟まずに直接母音が続くとき6に現れます。

happy /'hæpi/ 「ヘァー」 react /ri'ækt/ 「エァークト

/jʊ/

/j/ はヤ行の子音を表します。/jʊ/はユです。が、もうちょっと弱くなって/jə/でも発音されえます。

regular /'regjʊlɚ/ 「ギュラ」、 /regjəlɚ/ 「ギャラ」

すぐ後ろに子音を挟まずに直接母音が続くときは、母音が後ろに続くときは、強く口をとがらせる発音(/ju/)になります7

シュワーとハイシュワーの使い分け 

Wikipediaによると、いつシュワーを使い、いつハイシュワーを使うかの使い分けに関しては人によって大きな差があるようで、どちらで発音しても良いケースも中にはあるようです。 たとえばdecimalは /d'esɪml/ 「スィモゥ」とも /d'esəml/ 「サモゥ」とも発音されえます。

Among speakers who make this distinction, the distributions of schwa and [ɪ̈] are quite variable, and in many cases the two are in free variation: the i in decimal, for example, may be pronounced with either sound. https://en.wikipedia.org/wiki/Stress_and_vowel_reduction_in_English#Reduced_vowels_in_the_close_unrounded_area より

さらに、シュワーとハイシュワーの二つを全く区別しないで発音する人も中にはいることはいます。(弱母音合流)

助動詞、前置詞、冠詞などの弱形

名詞・動詞・副詞など(内容語)は通常一箇所以上のアクセントを持ちます。 しかし助動詞・前置詞・冠詞など(機能語)は強調されない場合アクセントを1つも持たないことがあります。 強調されるのは

  • 文の最後にきたとき
  • not とくっついて xxxn't の形になったとき
  • その他に特別そこを強調するだけの理由があるとき
  • etc.

などです。

強調されるときは(おそらく日本人にとって馴染み深い形の)強形、そうでないときはアクセントを一つも持たない形である弱形で発音されます。

単語 強形  弱形(一例)
the 'ði ズィー ðə ザ
a 'eɪ エイ ə ア
an 'æn エァーン ən アン
can 'kæn キャーン 'kən カン
and 'ænd エァーンド ən(d) アン(ド)
for 'fɔɚ フォア fɚ ファ
of 'ɒv アーヴ əv アヴ

なぜかtheの強形「ズィー」と弱形「ザ」の違いだけが日本だと有名な気がします。

canの強形と弱形の区別はcanとcan't を聞き分けるときに結構手がかりになります。

"I can do it." は通常 /aɪ kən 'du ɪt/ 「アイ カン ドゥー イット」と発音され "I can't do it." は /aɪ 'kænt 'du ɪt/ 「アイ キャン ドゥー イット」と発音されます。

母音のないところに母音を付け足さない

日本語では多くの場合8子音の後に母音が続きます。

  • 「高ければ」 /ta ka ke re ba/
  • 鎌倉幕府」 /ka ma ku ra ba ku fu/

これに対し、英語では子音の後に母音が続かないことがあります。

  • kick /'kɪk/
  • cat /'kæt/
  • jump /'dʒʌmp/

上は全て母音が一つだけからなる単語、すなわち一音節の単語です。 これを /kɪk ku/ /kæt tu/ /dʒʌm pu/のように母音を入れないように注意しましょう。

自分の発音に母音が入っていないこと、自然な口の構えになっていることを確かめるのは難しいですが、上記のような無声子音で終わる単語の場合は、声帯の振動に着目することで「母音が確実に入ってしまっている」間違いを検出することはできます。

首を締めるときの手の形で、自分の喉元に手をあててください。

  • そのまま「あーいーうーえーおー」と言ってください。そうすると、声帯がビリビリ振動するのが手に伝わってくるかとおもいます。これが1. 通常の母音を発音している状態です。
  • 次に手を当てたまま何も喋らないでいてください。声帯は振動していませんね?これは2. 母音を発していない状態です。
  • 最後に手を当てたままひそひそ声で「あーいーうーえーおー」と言ってください。喋っているのに声帯が振動していません。これは3. 無声化した母音を発音している状態です。

喉に手をあてたままcatを発音してみて、 tの後に声帯が振動していたら1の状態になってしまっているので明らかな間違いです。jumpやkickに関しても同様です。

声帯の振動については以上の通りです。あとは子音を発音し終わったあと、子音に続いて自然な口の形であれば問題ありません。

日本語の母音の無声化

ところで、日本語では地域や年齢、人によって「母音の無声化」という現象が起きたり起きなかったりします。 これは見た目上は前セクションの1の母音があるように見えるところが、実際は3や2で発音されるという現象です。 NHKのアナウンサーの発音などを聞くと、「〜です」は /des/ 、「ですか?」は/deska/ 、「でした」は /deʃta/ のように、実は日本語でも母音がない状態で発音していることが多々あります。9 自分の喉に手を当ててみて「そうです」「そうですか?」「そうでした」を発音してみてサ行のところで声帯が振動していない人は、その感覚を応用するとひょっとすると掴みが早いかもしれません。

母音の無声化現象が起こる方は

  • ski /'ski/
  • kiss /'kɪs/
  • guest /'gest/

などを発音するのにそれほど苦労しないかもしれません。

リンキング

言語によって異なるのですが、英語では「1つ目の単語の最後が子音で終わる」かつ「2つ目の単語の最初が母音(か半母音yなど)で始まる」ときに、2つの音が繋がって発音されます。

check it! /'tʃek ɪt/ なら「チェック イット」ではなく 「チェ キット」10

a kind of /ə 'kaɪnd əv/ なら 「ア カインド アヴ」ではなく「ア カイン ダヴ」 an apple /ən ˈæpl/ なら「アン エァーポゥ」ではなく、「ア ネァーポゥ」

のように発音されます。

開放させない子音

まず破裂音閉鎖開放について説明します。 破裂音とは、英語においては「p, b, t, d, k, g」などの子音です。これらは口の入り口or中のどこかを一瞬塞いで息をせき止め、再び開けた時に出る「ポンッ」という音を利用した子音です。 発音してみるとp, bとt, dはどこをせき止めているかわかりやすいのではないでしょうか?k, gは口の奥の方なので少し自覚しにくいかもしれません。 閉鎖とはせきとめることで、開放とはせき止めている状態を開き、「ポンッ」という音を出すことです。

米英語では後に母音が続かない破裂音開放させないことがしばしばあります。catのtは必ず舌を口内の天井に押し当てて空気を塞きとめるところまではしなければなりません。 しかし、その後に開放させて「ポンッ」という音を出すかどうかは自由です。 破裂音の子音を開放させない場合があるということを知ることで、私はリスニングで「書かれているはずの子音が聞こえない」という悩みがだいぶ楽になりました。 私は開放を聞き取ろうとしていました。それに対して音声は閉鎖はしっかり発音されているのですが開放がされていないケースだったのです。

閉鎖は必ずすること

一方で、自分で発音するときに閉鎖をサボらないように注意してください。 beeとbeatは違う発音です。 beeの後には子音は来ませんが、 beatの最後には必ずtの閉鎖の音が必要です。開放はしてもしなくてもどちらでもよいです。

綴り上で同じ子音字が二つ続いた場合は「ッ」ではない

これは正確には発音上の問題ではなく綴り字上の問題なのですが、たまに誤解している人がいるので明記しておきます。 英語には apple, cutter, shutter, topping, pepperなど同じ文字を重ねて書く単語がそれなりにあります。英語では同じ文字を重ねることは、その子音が長く発音される=「ッ」の発音が入ることを意味しません。 現代英語においては、子音を2つ重ねてかくことは直前の母音が後述する「短い」母音であることなどの印です。英語では母音字で綴っても複数の読み方があるので、そのうちどの読み方かを指定するために二重に子音が書かれることがあります。nn、mmなども同様です。

単語 英語としては間違いの発音 発音例
apple エァッポゥ エァーポゥ
cutter カッタ カラ
shutter シャッタ シャラ
pepper ペッパ ペパ
runner ランナ ラナ
hammer ハンマ ヘァーマ

母音

アクセントのない部分の母音はすでに説明したので、このセクションではアクセントのある部位に現れる母音を説明します。 注意点ですが、英語においては「短いa」「長いa」のように、「短いx」「 長いx」というように母音を呼ぶことがありますが、名前に反して必ずしも母音の長さと一致しません。 現代アメリカ英語においては、ただ単に数多くの母音を呼び分けるためにそういう名前が付いているだけと理解しても問題ないくらいです。

母音の長さについて

繰り返しますが、アメリカ英語においては母音の長さは単語の違いを聞き分ける決め手ではないとみなされています。母音の違いは、長さではなく、口の構えが異なることによって違う音が出てくることにより区別されると説明されることが多いです。 それを踏まえた上で、一般的に「こういう場合は通常は長い」とか、「こういう場合は通常は短い」という傾向はあります。

The duration of American-English vowels: an overviewによると、母音の長さに関して以下のような傾向があります。

  • アクセントのある母音はアクセントのない母音より長い
  • 以下の母音一覧に記載した通りに、母音によって長さの傾向の違いがある

さらに、一般に子音に関して以下の傾向があります。

  • 音節が子音で終わらない方が、音節が子音で終わるときよりも母音が長い
  • 音節が有声子音で終わる方が、音節が無声子音で終わるときよりも母音が長い

この上、前述したアクセントの等時性の影響も絡みます。

一覧

アメリカ英語のアクセントのある位置に現れる母音の種類の数え方は様々ありますが、 Lisa Mojsin, M.A. の「Mastering the American Accent」に概ねしたがって、ここでは15母音に分けて考えることにします。

下では発音をカタカナで説明しますが、カタカナによる説明には限度がありますので辞書などで実際の発音を耳で聞いて確かめてください。

発音記号 英語での呼び方 単語 一般的な長さ 発音の説明
/i/ 長いe meet, read 長め 口を横に強く引いて「イー」
/ɪ/ 短いi kick, hit 短め 「イ」に近い「エ」。 *「イ」から口をだんだん開いて行くと「エ」になるので、それで練習してもよさそう?
/eɪ/ 長いa take, eight, wait 長め 「エイ」。「エー」にならないように注意する
/e/ 短いe bed, head, said 短め 「エ」
/æ/ 短いa cat, apple 長め 「エ」と「ア」の中間くらいで「エァー」。 *「エ」から口を最大限開いていくと「ア」になるので、その中間
/ɑ/ 短いo hot, want, calm, (arm・heartの前半) 長め 口を大きく開けて「アー」という
/ʌ/ 短いu jump, come, love 短め 口を中途半端に開けて「ア」。シュワーの説明とだいたい同じ
/ɔ/ - all, draw, author, thought 長め 大きめに口を開けて「オー」。 /ɑ/ と全く区別しないネイティヴも多数いるので大きく開けて「アー」でも問題ない
/oʊ/ 長いo go, home, slow 長め 「オウ」。「オー」にならないように注意する
/ʊ/ 短いoo foot, look, full, wolf 短め 唇を丸めるのだけれど、あまり狭めずに音を出す。 説明しにくい...
/u/ 長いu, 長いoo blue, cute, cool, soup, move 長め 唇を丸めて、強く狭めて突き出して「ウー」
/ɚ/ r音性母音 bird, early, turn, work 長め r音性母音のセクションで説明済み
/aɪ/ - time 長い 「アイ」
/aʊ/ - cow, mouse 長い 「アウ」
/ɔɪ/ - oil, toy 長い 「オイ」

11

12

混同しやすい気がしている母音

以下の母音はうっかり同じ発音で発音してしまいがちですが、異なる母音です。上の説明を読み、音をしっかり聞いて発音しわける必要があります。

  • /i/と/ɪ/: heat, hit
  • /u/と/ʊ/: food, foot
  • /æ/と/ɑ/と/ʌ/: hat, hot, hut
  • /ɚ/と/ɑɚ/: hurt, heart

子音

子音も Lisa Mojsin, M.A. の「Mastering the American Accent」の分類にしたがって分類することにします。

多くの子音には有声子音と無声子音のペアの概念があります。 まったく同じ口の形、舌の構えで、声帯を振動させるか振動させないかだけの違いです。

一覧

無声子音 無声子音の単語例 有声子音 有声子音の単語例
/p/ pipe /b/ bike
/t/ tight /d/ dad
/k/ kick /g/ gag
/f/ fan /v/ violin
/θ/ both /ð/ with
/s/ sea /z/ zoo
/ʃ/ shy, pressure /ʒ/ pleasure, garage
/tʃ/ chocolate /dʒ/ jump, message
/m/ mime
/n/ nine
/ŋ/ king
/l/ light, feel
/r/ right, fear
/w/ water, white, quick, wood
/y/ yes, year
/h/ head

注意が必要な子音たち

多くの子音は直感通りの発音だと思います。いくつか注意を要するものがあるので上から順番にそこだけ確認します。

/t/

ご存知の方も多いと思いますが、tはアメリカ英語においてかなりトリッキーな振る舞いをします。

一つの単語の中で、アクセントのある母音の直前にあるとき

例) type, attack, tick

概ね日本語の「タ」の子音と同じです。

上のケースを除いて、母音に挟まれているとき

例) water, get out, battle

高い頻度で「flap t」という音になり、ラ行の音に聞こえやすいです。

tは通常は「破裂音」です。 舌を口の天井(歯茎の肉のあたり)にしっかりつけて空気をしっかりせき止めたのち、開放させるときに出る「ポンッ」と言う音の子音です。 これと非常に似た音の作り方なのですが、舌を口の天井に叩きつけてすぐ離す、すなわち舌で天井を叩くとflap tの発音になります。

実は日本語の「からあげ」の「ら」の子音はflap tとほぼ同じ音で発音する人が多いです。「からあげ」と言ってみて、上の説明の通りに発音しているようであれば、その音を利用して発音しても問題なさそうです。

この現象の結果

  • water: ワーラ
  • get out: ゲラウト
  • battle: ベァーロゥ

というように聞こえます。 最後の例は母音ではなくlで終わっていますが、英語で/l/で終わる英単語の場合、このlを音節主音的子音のlと言い、lが母音のような役割を果たしています。

余談:Check it out! が「チェケラウッ!」に聞こえる理由

ここまでにした諸現象の説明で、どうして Check it out! /tʃek ɪt aʊt/ が「チェケラウッ!」に聞こえるのかが大まかに理解できるはずです。

  • まずcheckの/k/ と itの/ɪ/、それとitの/t/とout /aʊt/がリンキングで繋がり、 /tʃe kɪ taʊt/ のようになります。
  • ここで/ɪ/はエ段よりに聞こえます。したがって、/kɪ/は「ケ」っぽく聞こえます。
  • /taʊt/のtはflap tで発音されると「ラ」に聞こえます。
  • 最後に、一番最後のtを閉鎖だけして開放しないと、日本語話者の耳にはタ行音があるようには聞こえづらくなります。

全体を通して「チェケラウッ!」のように聞こえる可能性がでてきます。

余談2: dについて

/d/も同じ環境でflap t になります。この場合、latterとladderは区別なく発音されたり、母音の長さに微妙な違いを持たせて発音されたりします。

/tn/で単語が終わるとき

例) button, cotton, written, eaten

「ッン」のような音になることがあります。

復習しますが、単体のtは舌を口の天井にしっかりつけて空気をしっかりせき止めたのち、開放させるときの「ポンッ」と言う音の子音でした。 ところで、単体nは舌を口の天井にしっかりつけて、鼻から空気を抜いて発音する子音です。

よく見るとtとnの間で舌の位置が同じです。アメリカ英語ではtとnを、舌を口の天井から離すことなく連続して発音します。 具体的には舌を口の天井につけると同時に声門を閉じ、息を吐くのを一瞬せき止めます。 次に舌を口の天井から離さないまま鼻に空気を抜き、nの音を発音します。

これにより、

  • button, cotton, written, eatenはそれぞれ「バッンー」「カーッンー」「リッンー」「イーッンー」のような音で発音されます。 「バタン」「カータン」「リタン」「イータン」みたいな音を想像しているとだいぶ異なるので、知らないと気づきにくいです。
/nt/ の並びのとき

多くの場合tはnで発音されます。(「tは省略される」と表現されることもあります)

center /'sen(t)ɚ/ は「セナー」、Toronto /tə'rɑn(t)oʊ/は「タラーノウ」のように発音されます。

(自分語りですが、Torontoを「トロント」だとカタカナで覚えていた時分は、Torontoが何回聞いても聞き取れなくて恥ずかしい思いをしたことがあります...)

/f/と/v/と/b/

/f/は摩擦音に分類され、上と下の二箇所で狭い隙間を作って、そこから息を吹き漏らすことで発音されます。

日本語のファ行との違いを説明するため、先に日本語のファ行の発音の仕方を説明します。 日本語のファ行も 摩擦音ですが

  • 上:上唇
  • 下:下唇 で狭めを作って、その間から空気を漏らす音で発音されることが多いです。

一方英語の/f/音は、

  • 上: 上の歯
  • 下: 下唇

を用います。この二つを近づけて、間から空気を漏らすとfの音が発音できます。

摩擦音は息の続く限り、同じ子音をいくらでも長く発音できるという特徴があります。

ffffffffffffffffffffffffffffffffffffffff っと発音できるでしょうか?多分簡単にできると思います。

/v/はこのfの音に声帯の振動を加えた音です。 ffffffffffffffffffffffffffffっと発音している最中に声を出して音程をつけてみてください。それがvの音です。

fffffffffvvvvvvvvvvffffffffvvvvvというように、vの音も長く引っ張れるはずです。

これに対して、/b/は破裂音 に分類され、 唇を閉じ空気をせき止めてから、それを開放して出る「ボン」という音の子音です。 閉じて開ける瞬間の音なので、これは長く発音し続けることができません。 /v/と/b/では発音の仕方が全く異なることがわかると思います。

th (/θ/ と/ð/) と /s/ /z/

thで表される音は/f/、/v/同様摩擦音です。

狭めは

  • 上: 上の歯
  • 下: 舌

で作ります。上の歯を舌に近づけ、その隙間から空気を出す音です。

/θ/は無声、/ð/は有声です。 /f/のときと同様に θθθθθθθθθθθθððððððððððððθθθθθθθθθθðððððððと発音してみると感覚が掴みやすいと思われます。

一方、摩擦音/s/ /z/は

  • 上: 口の中の天井(歯茎の裏あたり)
  • 下:舌

で作ります。 thよりももうちょっと上側・奥側です。

日本語のサ行は多くの場合英語の/s/と同じ方法で発音されますが、中には/θ/で発音する方も耳で聞いた限りだといらっしゃるように思われます。自分がどちらで発音しがちなのか認識しておくと訓練する上で役にたつかもしれません。

/z/ と/dz/ と/ʒ/ と/dʒ/

摩擦音と破擦音の区別があります。 上で説明したやり方は摩擦音を作る方法ですが、最初に閉鎖を作った状態から連続して摩擦音を発音すると 破擦音 になります。 日本語で「ザ」を単体で発音したときには 摩擦音 より 破擦音になりやすいです。 英語では一応 摩擦音破擦音の区別がありますので、知っておいても損はないと思います。

語末のn

日本語では単語の最後の「ン」は必ずしも閉鎖を作りません。 しかし、英語で/n/で終わる時は必ず閉鎖を作って鼻から空気を出します。

閉鎖位置はtと同じく、

  • 上:歯茎の裏あたり
  • 下:舌

の二つをくっつけます。

an appleが「アン エァーポウ」にならないように気をつけてください。

l

舌の中央を口の中の天井(歯茎の肉のあたり)にべったりくっつけて、中央をくっつけたまま両脇から空気を通して「うー」っと音を出します。これがlの音です。

音節主音的なl

l は環境によって単独で音節を形成することがあります。 hill, kill などは一音節ですが、oil, healはoi-l hea-l のように二音節に聞こえることがあります。

r

r音性母音で説明したのとほぼ同じですが、唇を丸めて発音してください。

wh

古い発音では/hw/のような音で発音されましたが、標準的なアメリカ英語ではwで書かれた場合とwhで書かれた場合は全く同じ発音です。

  • whineは wineのように、
  • whalesはWalesのように発音します。

/wʊ/ woo, /ji/ yee

wood, yearなどで現れる音です。 難しい音ですが、より尖った方向から少しゆるい方向に音を変化させます。

wooは極端に唇を丸めて突き出した状態から、少し唇の丸め・すぼませを緩めた状態に変化させます。 yeeは極端に唇を横に引いて舌が歯茎の裏あたりに近づいている状態から、少し唇の引きを緩め、舌を下げた状態にさせます。

おすすめ発音教材

東京大学教養学部英語部会が作成した教材「英語の発音と発音記号」という資料に個々の子音と母音の音声ががかなり詳しく載っています。無料で閲覧できる上、かなり有益なので私から皆様におすすめします。

park.itc.u-tokyo.ac.jp

終わりに

以上でこの記事の話はおしまいです。 とりあえず知っておくと良さそうだと思った知識は網羅しました。 スコープを少し広げると、複合語のアクセントやイントネーションの話などに繋がっていくかもしれません。しかし、この記事ではそこまでは解説しません。 意見やdiscussionなどがあればコメント欄にお書き頂けると幸いです!

この記事が皆様の英語ライフのよき友になりますように!

ゆーちき

参考文献

上ほど英語学習的な本で、下ほど言語学的な本です。

  • CAMBRIDGE 『Clear Speach』 Judy B. Gilbert
  • Barron's 『Mastering the American Accent』 Lisa Mojsin, M.A.
  • 大修館書店 『新装版 英語音声学入門』 竹林滋・斎藤弘子共著
  • 三省堂 『ビジュアル音声学』川原繁人
  • 大修館書店 『実践音声学入門』 J.C.キャットフォード著 竹林滋・設楽優子・内田洋子著
  • 文庫クセジュ 『音声の科学-音声学入門』 ジャクリーヌ・ヴェシエール著 中田俊介/川口裕司/神山剛樹訳
  • Thomas H. Crystal, Arthur S. House, The duration of American-English vowels: an overview, Journal of Phonetics, Volume 16, Issue 3, 1988, Pages 263-284, ISSN 0095-4470,

  1. ここでは「みんなが理解しやすい」「ネイティヴがその方法で発音しがちな」程度の意味で「正しい」と書いています。

  2. 正確には音素

  3. 「アクセントのある場所は高く発音される」 とよく表現されますが、「アクセントのある場所以降から音高が下がり始める」の方が正確な表現かもしれません。

  4. 5つに分ける方法は大修館書店『新装版 英語音声学入門』の分類に従った。この本の整理の仕方では、この5つの母音以外が現れる音節は多少なりとも強勢を受けているのでアクセントのない音節ではないと分類している。

  5. 細かい話をすると、ここであげている5つの弱母音は前後の環境によってだいぶ音が変わりえます。下であげているのは代表的な例というか、中心的な発音にすぎず、もっと広い音で発音されたり、狭い音で発音されたりなどします。

  6. 母音が後ろに続くときは、むしろハイシュワーのvariationの一つと考えた方がわかりやすいかもしれません。

  7. 概念的な話ですが、/jʊ/と/ju/は音素表記で書き分けましたが、弱母音という環境においてuとʊは果たして別音素と言えるのでしょうか?言ってもしょうがない気がしています。が、ハイシュワーと/i/の説明と整合する形で書くのが難しい…

  8. 高かった /ta ka kat ta/ とか、盛んだ /sa kan da/ とか、 沢山 [taksan] とか、マージナルなケースはいくらでもあります。

  9. NHK日本語発音アクセント新辞典」では、共通語においてどういう場合に無声化が起き、どういう場合に起きないかの規則が詳細に記されています。

  10. ここを「キ」で書くのは個人的に結構気持ち悪かったりします。母音の違いもありますが、日本語の「キ」は割と口蓋化した音なのに対し、英語の/kɪ/はあまり口蓋化していないという違いがあるからです。

  11. 他のよくある母音の分け方の流儀としては、「母音+r音性母音」の並びをそれぞれ独立の母音と数えて他に数種類増やして数える方法もある。

  12. 表中で説明した通り、/ɔ/ は/ɑ/と全く同じに発音する人・地域も多い。(cot-caught merger)

「#」で終わる二文字のプログラミング言語のリスト

概要

意外とこれを一覧したページが見つからないので自分用にまとめた。実用上の価値は特に思いつかない。 随時減らしたり増やしたりする。

リスト

A#

Adaの.net 移植。

B#

説明を読む限りC#に似てそう。コンパクトさをアピールしている。

C#

.netの看板言語。 Javaと比較されることが多い。

F#

OCamlっぽい.net言語。

J#

.net上で動くJavaっぽい言語。

M#

なにこれ?

P#

.net上で動くPrologインタプリタ

Q#

Microsoftが作った量子計算用言語?

X#

'X# is an open source development language for .NET, based on the xBase language.' らしい

C#でズンドコキヨシしてみた

n番煎じながらズンドコキヨシしてみた。

レギュレーション

qiita.com

実装

ソースはこちら

using System;
using System.Collections.Generic;
using System.Linq;
using static System.Console;
using static Zdk;

static class Program {
    static Random random = new Random();
    static IEnumerable<int> Infinite() { while (true) yield return 0; }
    static T AtRandom<T>(params T[] args) => args[random.Next(args.Length)];
    static Zdk[] pattern = { Zun, Zun, Zun, Zun, Doko };

    static void Main() =>
        Infinite().Select(_ => AtRandom(Zun, Doko))
        .Scan(new Queue<Zdk>(), (q, zd) => q.History(zd, 6))
        .TakeWhile(x => !x.Take(5).SequenceEqual(pattern))
        .Select(x => x.Last()).Cast<object>().ForEach(WriteLine);
}

enum Zdk { Zun, Doko, Kiyoshi }

static class QueueExtention {
    public static Queue<T> History<T>(this Queue<T> queue, T item, int size) {
        queue.Enqueue(item);
        if (queue.Count > size) queue.Dequeue();
        return queue;
    }
}

Interactive Extensionsを使っている。

解説

main関数は以下の通り。

    static void Main() =>
        Infinite().Select(_ => AtRandom(Zun, Doko))
        .Scan(new Queue<Zdk>(), (q, zd) => q.History(zd, 6))
        .TakeWhile(x => !x.Take(5).SequenceEqual(pattern))
        .Select(x => x.Last()).Cast<object>().ForEach(WriteLine);

行ごとに解説する。

Infinite().Select(_ => AtRandom(Zun, Doko))

ZunとDokoをランダムに返す無限列を生成している。

.Scan(new Queue<Zdk>(), (q, zd) => q.History(zd, 6))

上述の列を最大長さ6の履歴列に変換している。

.TakeWhile(x => !x.Take(5).SequenceEqual(pattern))

履歴の先頭5要素がZun Zun Zun Zun Dokoのpatternになったら終了。

.Select(x => x.Last()).Cast<object>().ForEach(WriteLine);

最新(最後)の履歴を取り出し出力。

感想

    static IEnumerable<int> Infinite() { while (true) yield return 0; }

無限イテレータ↑が標準で欲しい。

余談

yuchiki1000yen.hatenablog.com 12月31日の23時58分に完成した記事です。一年のシメをこの記事に費やした事実は私がズンドコクラスタであることのなによりの証拠です。